アストロスイッチのうた

6歳長男が、いつのまにか見つけて聴いてました。


けっこう、くだらないっていうか、
ただスイッチの名前を並べているだけで
大人的には、別に面白くもないんですけど、
すでに、兄弟、二人で覚えて、
非常に楽しそうに大合唱してます。


仮面ライダーフォーゼが好きな男子に、どうぞ。


◆Youtube(音が出ます)
アストロスイッチのうた

相棒Tomの近況

えーと、Tomさんファンのみなさま
おはようございます。


最近、ここにブログの名前を入れます
Tomさんは、どうしてるんですか?


いろんなところで、全く姿を見ないし、
パートナーのかこさんとも、あんまり話してないみたいだし。
誰かに腹を立てて、無言で抗議してる?


なんて、面と向かって聞いてくれた人はいませんが
内心気にかけてくださる方は
いらっしゃるようなので、
軽くフォローしておきます。


こないだ、Tomと私で、今度、共同で
何か面白いことをしよう、なんて話をしてました。


その話を進めるのは、私もとっても
楽しみにしているんですが、
いろいろと溜まった宿題をきっちり片づけてから
先に進もうと、私から釘を刺しました。


超初心者講座の続きから完成までの記事書き、
とか
友人から依頼を受けたホームページ作成、
とか
一月からの構想の実現に向けての下準備、
とか
そんなあたりを今やってんじゃないかな、
と、勝手に想像しています。


他に仕事が入ったのかもしれないしね。


まあ、近頃、話してないから、分かんないけど。
記事の更新は、ぼちぼちやってるな。うん。


で、かこさんは、話してもいないのに
なんで余裕をかましてるのかって言うと、


私のこと放っておくと、投げ捨ててやるからね!


って言った私の言葉を受けて、だと思うんだけど
表からは見えないんですが、
ちょこ、ちょこっと、無言ですが
顔を出してくれてるんです。


そこに込められたメッセージは、おそらく、


お前のことは気にかけている、だが、
今はお前と話している時間はない



ってことなんだろうと、思ってます。
話してないから、分かんないけど笑。
話し始めると、つい、長話しちゃうしね。


彼と話してないと、記事書きも進むし、
他の人ともたくさん話ができるんだけど、
Tomと、あーだこーだ話ができないのは
つまんないんで、
とっととしっかり宿題終わらせて、
遊んでくれないかな〜、なんて、思ってます。


まあ、私は、彼の本の一番のファンなんで、
執筆活動を邪魔する気もなく、
そのへんは、アレなんですけどね。


たぶん、これから先も、
しばらく動きは見えないと思いますが。


そんなんで、彼の動きが表面からは見えなくても
生きていることは確認してるんで、
あんまり心配してくれなくって、大丈夫です。


前に、辞めるときは、必ず私に言うって
約束してますし。


まあ、可愛い彼女とのデートに忙しいっていう
可能性も、否定しないでおきますが。


こうやって、動かなくても
読者さんを送り込んであげる私に、
甘えてないで、ちゃんと感謝しなさいよ、Tom


追記:
Tomんちの右下のチャット、
会話用なんですけど、今は、私のつぶやき場になってます。
かこさんのナウをのぞきたい方は、どうぞ笑。

転職活動中・・・ですが。

えーっと、転職活動中です。
もうすぐ契約が切れちゃうので。


月曜は、求人情報が動きます。


直接雇用・パートタイム派遣含めて
ネットで探してますが、
気持ちが、やさぐれてきました。


なんだか、ちっとも、さっぱり
採ってもらえそうな気がしない。


私が希望するのは、できれば近場。
週3,4日、9時〜16時、なるべく平日希望。


事務系(できればWebに関わる)、もしくはカフェ系。


でも、こういう条件って、
求人自体も、かなり少ないし、あっても激戦。


主婦が望むことは、おおむね一緒。
なるべく子供に負担が少ない時間帯で働きたい、はず。


土日仕事入れると、家がすさむしなぁ。
週5日で、時間短くする?
それとも17時までがんばる?
いっそのこと、スーパーのレジ打ち?いやいや向かないし。


仕事による自己実現ってのは諦める?
単純作業系?
いやいや、でもそれってつまんないでしょ。


できれば、将来につながっていく仕事がしたいし。


ああ、でも。家のことも大切。
いや、家事はあんまりどっちだってしないけど
子供のことは、大事だし。


なんて、こんなブレブレの状態では
面接受けても、多分受からない。


とかいいながら、2件、Web応募してみましたが。


一体、私は、何がしたいんだか。


収入と、保育園在籍の権利の獲得、
できれば、将来につながる、作る系の仕事。
短時間勤務。


あー。もう、ぴぴんと来るまで
探し続けるしかない。


でも、なんだか、本気がでてこない。
気持ちが疲れてるのかな、私。


めぐり会えるかな?私の仕事に。
まだ、ちょっとしばらくは、欲張って探そう。


とりあえず、派遣会社2社にも、
紹介再開のお願いは、したし。


仕事、どっかに落ちてないかな。
誰か、仕事下さい。お金になる。


ああ、ホントに、ただのつぶやきだな。
こういうのを駄文っていうんだよな。


ま、春だから。


ぼちぼちやります。ぼちぼちとね。

美人さんに描いていただきました

きれいな色合いで、心あるイラストが
大人気、ファンブログの勘太画伯に、
豆粒のような小さい写真をこっそりお見せしたところ


私の絵
を描いてくださいました!


感激☆


花のように笑っています。
ホントの私も、こんな風に、いつも笑っていたいなぁ。


よかったら、ぜひ勘太さんちに
見に行ってくださいね♪


勘太さん、いつも、ありがとうございます。
八百屋さんも、がんばってくださいね。


次男くん、次回の野球の練習試合で、
また、活躍できますように!


八百屋勘太のおもしろ体験談


【関連記事】:ほう・・・少しはやりそうね

【関連記事】:元・女の子バンド、ドリームライブ実現☆??

【関連記事】:私のイメージ


『追記』 ************

改めて絵を見に行ったら、ずーっと眺めてしまいました。
あんまり幸せそうに、嬉しそうに、優しく、
明るく笑っているから、なんだか涙がでてきちゃいました。

淋しんぼの季節かな。

紅茶専門店の気難し屋の店長7

焼き立てお菓子の話はこちら


*****


表参道の紅茶専門店は、
オーナー店長の趣味のお店で、
打ち合わせ場所。


あるときから、とても格好のいい男性が
よく打ち合わせにくるようになりました。


いい女のオーナー店長と、男性は
いつも親しげに話をしていました。


その男性は、人当たりもよく
スタッフにも、甘く優しくて、
しかも、ちょっと野性的。


どこでも、とてもモテるんだろうなぁ、と、
私は、ぼんやりと眺めていました。


そんな折り、サトルさんは、念願の2週間の
休みを取り、ハワイに旅行に旅立ちました。


かこが、他のスタッフと一緒に、
お店を任せられるように、育ってくれたので、
やっと休みがとれますよ、
と笑いながら。


*****


サトルさんが、お休みの間に、
いろいろとお店の様子が変わりました。


持ち込まれる植木鉢。
少しずつ変わる内装と雰囲気。
いつも出入りする、甘い素敵な男性。


そうしているうちに、私を含めて、スタッフは
オーナー店長に呼び出され、
次は、紅茶専門店をリニューアルして、
大型TVでサッカー観戦とお酒が楽しめて、
食事がおいしいパブにします、という話を受けました。


新しく店長になるのは、打ち合わせをしていた
その男性で。
もちろん、おいしい紅茶を出すのは変わらない、
よかったら、次のお店でも働いて欲しい、と。


おいしい紅茶を出せるんなら続けます、
と言ったスタッフもいましたし、
お店が変わるんなら、この機会に辞めます、
と言うスタッフもいました。


私は、サッカーに興味はなかったし、
料理メニューの多いお店で、
落ち着いて、こだわりの紅茶を出せる
自信がなかったので、続けることは辞退しました。


ハワイから帰ってきたサトルさんも、
その話は、旅行前に聞いていたそうで。


店員としてなら、次の店で働いてもいいよ、と
オーナー店長は言っていたようですが。


僕も、もっと、こだわりの紅茶とお菓子を出せる
お店を探しますよ、と少し悔しそうに
でもふっきれたような顔で、言っていました。


サッカー観戦を楽しめる、料理の充実したお店。
小さなキッチンでは、紅茶をゆったり入れる場所も
おいしいお菓子を焼くスペースも
無くなってしまうでしょうから、と。


そんな風に、表参道の紅茶専門店は、
ゆるやかに、急に、終わりを告げてしまいました。


*****


そして、これはもう、8年も前の話。


今でも、私は、紅茶を飲むたびに、心の片隅で
彼のことを思い出してしまうのです。


紅茶専門店の雇われ店長だった、
気難し屋のサトルさんは、
きっと、変わらず気難し屋で、どこかでこだわりの紅茶を
入れ続けているのではないかと、私は思います。


ハワイ風のロハスな紅茶専門店が
実現できたかどうかは、私には、知ることのできない話。


彼が今も、どこかで元気に過ごしていますように。


紅茶専門店の気難し屋の店長の話は、
これで、おしまい。


極上の香りで楽しむ、ダージリンの世界。プレミアム・ダージリン・ティーバッグ

幻のボーンチャイナ2客組



◆紅茶専門店の気難し屋の店長◆

1 予告の話

2 気難し屋の店長さんとの出会いの話

3 お店を開ける準備の話

4 紅茶入れの練習の話

5 テイスティングの話

6 焼き立てお菓子の話

7 最終話:オーナー店長の心変わりの話

HTML/CSSに跳び込め!

前から、思ってたんです。
私、保育園児育児ランキングでいいのかなって。
だいたい3位前後をうろうろしているんですが。


にほんブログ村から、ここには
週に50人以上の来客があります。


新年度になり、長男は小学生になったけど
基本的に小さい子供のいる、働く母、働きたいママたちに
読んでほしいと思うから、保育園児はOKとして、
子育てネタ率の低い、このブログ。


若干、異色な印象がするタイトルが並びます。


カスタマイズやさんとかにも、読んでもらいたいなっと
思ったので、とりあえず、夕方、HTML/CSSランキングに
10%振り分けてみました。


こちらも、異色な印象はするとは思うんですが。


すでに、5位にランクインしてます。
ふっさすが、HTML/CSSランキング。


10%ごときで、一位記録更新中の
Tomさんに並べるとは、ちっとも思っていませんが、
もしよければ、応援お願いします。


ついでに保育園育児とお揃いの
オリジナルバナーも、共有バナーに登録してみました。
どなたか使ってくれるといいな♪


右サイドバナーに置いてますので、
記事が心にひっかかったら、どちらでもいいので
押してやってください。


私が喜びます☆

にほんブログ村 IT技術ブログ HTML/CSSへ

紅茶専門店の気難し屋の店長6

テイスティングのお話はこちら

*****

表参道の紅茶専門店で、紅茶にそえるお茶菓子は
店内の小さなキッチンで、焼き上げます。


小さなクッキー、フィナンシェ、スコーン、
チーズとペッパーのプレッツェル。
チーズタルトに、りんごのタルト、レモンケーキ。


お食事は、シンプルな、
スモークサーモンと、きゅうりのサンドイッチだけ。


それから、オーナー店長の意向で入れた
冷凍ケーキ。


単価が安くて、利益率も高く、種類もあるけれど、
こだわりの雇われ店長サトルさんは
内心どうしても納得がいかなかったようで、
できるだけお客さまに、
おすすめしないようにしていました。


焼きたてのお菓子は、盛り付けも大切。
五感で味わっていただけますよう。


大きい白いお皿の真ん中に、小さく載せて
可愛いエディブルフラワーをちょこんと添えて、
とびきりの焼菓子をどうぞ、と。


*****


紅茶入れができるようになると、
私は、すぐにお菓子作りも任されるようになりました。


サトルさんが作り上げたレシピは
完成度がとても高く、紅茶を引き立てる納得の味。


レシピさえ、おいしくできていれば
良い材料を使い、レシピ通りの作り方、手順、
きっちりと計量し、焼き上げ温度、時間を守れば
おいしいお菓子が焼き上がらないわけがない、
というのが、私の持論。


私は、接客で、あまりに忙しくて、
途中で手が離れてしまった時以外は
確実に、おいしいお菓子を焼き上げることができました。


それでも、なぜか壊滅的に、おいしくないお菓子を
作ってしまうスタッフもいるんです。
多分どこか、思い込みで
違うことをしてしまうんでしょう。


*****


私に紅茶入れと、製菓を任せるようになり
余裕ができたサトルさんは、
裏のキッチンで、念願の新しいレシピ開発に
いそしんでいました。


作るのは、紅茶にも合う、ガトーショコラ。
ガトーショコラは、風味が強いので
紅茶に合うようにするには、なかなか難しい。


最初に出来上がったガトーショコラも
それなりにおいしいものでしたが、
こだわりのサトルさんが、それで納得するわけがなく。


ミルク・スイート・ビターのチョコレートの
配合を変えたり、メーカーを変えてみたり。
焼き上げ時間や温度を変えたり、
砂糖や粉の分量を変えたり、一部をココアにしてみたり。


そのたびに私も試食して、
ちょっと苦みが強すぎます、とか、
しっとり具合が足りないです、とか、
もう少し甘さを控えめに、などど、感想を伝えました。


ある日、試食したガトーショコラ、
あ、これ、おいしい、とつぶやいた私の言葉に
とても嬉しそうな顔で、そうでしょう?
これでいきます、と笑いました。


*****


私たちは、裏のキッチンでいろんな話をしました。


紅茶の話、新しいレシピの話、他の紅茶やさんの話、
自分でやるなら、どんなお店にしたいか。


サトルさんは、ハワイ風のロハスな紅茶専門店を
作りたいって、言っていました。


ハワイで紅茶、なんですか?
こだわりのサトルさんなのに、英国風ではなく?
と尋ねる私に、ハワイが好きなんです、と
照れくさそうに笑っていました。


それから、新しいスタッフの女の子を
泣かせてしまいました、
かこ、フォローしておいてください、とか、
どんな風にしたら、おいしい紅茶をいれられるように
してあげられるんでしょうか、なんて
相談もされるようになりました。


彼は彼なりに、自分の不器用なやり方を
気にしていたんだと、私は、今でも思います。


私が、うっかりお皿を割ってしまって、
お給料から引いておいてください、なんて言っても
そんなことしてたら、
かこの給料がなくなっちゃいますから、って
笑って許してくれるほどに、
私たちは、打ち解けるようになりました。



次は、最終話。オーナー店長の心変わりの話です。


フランス伝統「エシレバター」250g籠入り

《ヴァローナ》フェーブカラク 56%【100g】

新年度母の憂鬱なつぶやき

春ですね。
春は、心も身体も緩んで、不安定になる季節。


新入学の長男、新年中の次男。
二人とも、ときどき疲れは見えますが、
予想と違って、ぶつぶつ言うこともなく
とても張り切って過ごしています。


一緒にいる時間が減っても、淋しがる様子は
まったくなく。
まあ、うちの兄弟は、そんな関係です。
すごく仲が良いわけではなく、仲が悪いというわけでもなく。


お互い、それなりに気にかけているようではありますが。


今、次男がちょうど、長男がこの保育園に
入園した年なんですよ。


二年前、もう長男はしっかりして、何でもできるように
なってたような気がしたものですが、
今の次男を見ると、思いのほか、幼く感じられますね。


こんな小さな子に、あんな難しい要求をしてたのかな、
とか、改めて振り返ってみたり。


そんなとこで、兄弟の育ち方の違いが
出てきちゃうんでしょうね。


いつも、一番大きい扱いの兄と、一番幼い扱いの弟。


まあでも、何でもできるようになりました。次男も。


意外だったのが、自転車の前後に載せていた頃は
前から後ろから、争うように、話しかけられていて
話を聞くのもするのも大変だったのに、
次男だけ載せていると、静かなんです。


ちょっと不思議な感じ。
そのうち沢山しゃべるようになるかもしれないけれど。


でも、まだ、なんだかんだで、三人乗りしてますね。
輸送手段が他にはないもので。


*****


で、本題?というか、ここから本音のつぶやき。


卒園も入学も、行事系はさらりとほとんど書かずに
通過してしまいました。
思えば、札幌に帰省してた時のことも
書かずに過ぎてしまった。


なんだろう?
感動してます、とか、ちょっといい話を書かなきゃ、
みたいな自分プレッシャーみたいなのが
勝手にかかっていた感じもあって。


で、書けない。ちっとも書く気が起きなかった。
だから、書かなかった。


けっこう淡々とした気分で。
とりあえず、こなしました、的な。


地味に、自分でショックを受けています。
子育てに、気合が全然入らない自分。


新入学に取り立てて感慨が湧くわけでもなく。
むしろ、面倒、くらいの。


名前付けは、たくさんあるし、
毎日道具を揃えなきゃいけないし、
保育園時代と違って、
やらなきゃいけないこと盛りだくさん。


あああ。書類もたくさん書かなくちゃ。
締切、月曜だ。


救いは、放課後ルーム(学童保育)の
お弁当作りが、やっと終わったことくらいだな。


ああ、気合を入れていそいそ学校の準備をする
母じゃなくて、ごめん。


あああ。転職活動もそろそろ本気出さないと。
今年度回ってきた、町内会の班長活動も何気に面倒。


なんて、思いながら、ブログだけは
やる気が落ちず、やたら記事の更新をしています。


現実逃避のダメ母だよなぁ。


こんなにのほほんとしていられるのは、
多分、兄弟が、元気に過ごしているからなんだけど。


張り切って走る子供たちの背中を眺めるのは
しみじみと感慨深いものではあるんだけど。


ま、春だから。


忘れ物と、書類提出の期限切れと、
お金の引き落とし残高不足だけは気を付けて。


ぼちぼちやります。ぼちぼちとね。

紅茶専門店の気難し屋の店長5

紅茶入れの練習の話はこちら

*****

お店が空いていると、ふと、サトルさんが
おいしい紅茶を入れてくれるんです。


でも、もちろん、ただ出してくれるわけはなく。


さて、かこ、この茶葉は、何でしょう?と。


つーんとメントール系の香りがするのは、ウバ。
甘くてこっくりとした味のアッサム。
すっきりとして、ちょっと緑茶に通じる
味のする、ダージリン。
明るい赤色がきれいで、スタンダードな味のディンブラ。


茶葉が当てられないと、鼻で冷たく嬉しそうに
笑われるのは分かっているので、
スタッフ一同に、緊張が走ります。


茶葉を当てられない新人スタッフもいましたが、
私は、紅茶のテイスティングは得意で
正解しては、サトルさんをがっかりさせていました。


だって、分かってしまうんです。
サトルさんが入れた紅茶は、きちんと成分が出ていて
その茶葉の特徴がはっきり出てしまうので。


*****


紅茶入れを任されるようになった私は、
サトルさんのいない日にも、
他のスタッフの女の子たちと一緒に
シフトに入るようになりました。


サトルさんのいない日には、お客さまがいないとき、
彼の前では遠慮して、普段は飲めない、
北欧紅茶のスパイスブレンドを入れて、
余ったお菓子と一緒に、
おいしいねっおいしいねって言いながら、
裏のキッチンで食べるのが、とても楽しみでした。


女の子たちは、おしゃべりで、くすくすよく笑います。
恋の話、友達の話、将来の話。


それから、
鼻で笑うサトルさんの態度に、いかに腹が立ったか、
口が悪いか、いじわるなことを言われたか、なんてこと。


ああ、その言い方はないよねー。
私も同じこと言われたことがあるよ。
おおっ、そんなひどいことまで言えるんだ!なんて
笑い話にしたり、して。


私も、聞いて聞いて!って言ってました。
腹が立った言葉は、今度あの子に会ったら笑って話そう、と
心のメモ帳に、メモするようになりました。


話しながら泣き出しちゃう子には、
でもね、その言葉の裏には、こういう意味があるんだよ。
その態度には、こんな意図があるんだよ。
サトルさんは、こういうことを
言いたかったんじゃないかな?
こうすれば、うまくできるかもよ?
なんて風に、フォローすることもしばしばありました。


でもね。皆、ちゃーんと分かってました。
サトルさんの入れる紅茶は、
文句が言えないくらい、とびきりおいしいってことだけは。


そして、スタッフの女の子たちは皆、
とびきりおいしい紅茶と、焼きたてのお茶菓子が
大好きだったんです。


私が入る前は、連日出勤して
いつもスタッフの女の子たちとぶつかっていた
サトルさんは、すこし気持ちに余裕が出て来たようでした。



さて、次は、焼き立てお菓子のお話。


テイスティングカップ◆2客入◆

セイロン紅茶:ウバ2011年クオリティー・シーズン・アイスラビー茶園BOP(50g)

紅茶専門店の気難し屋の店長4

気難し屋の店長3はこちら


*****


その表参道の紅茶専門店で扱う紅茶は、
スタンダードな茶葉では、

ダージリンファーストフラッシュ、
ダージリンオータムナル、
アッサムフルリーフ、
アッサムBOP、
ディンブラ、
ヌワラエリヤ、
キームン、
ウバ。


香り系では、フレーバードティーにありがちな、
嫌な味が全くない、香りの豊かな北欧紅茶の

セーデルブレンド、
アールグレイスペシャル、
サージョンスペシャル、
スパイスブレンド。


それから、丁寧に入れた、
ロイヤルミルクティー。


それに、需要があるため、仕方なくメニューにある
ブレンドコーヒーと、カフェオレ。


雇われ店長のサトルさんは、
紅茶は、余計な香りの無い、スタンダードな味を楽しむ
クラシックティー派。


オーナー店長は、
北欧紅茶のスパイスブレンドが大好きで。


よく、オーナー店長は、打ち合わせに
一階の紅茶専門店を使っていました。
2、3階のビルの会議室に、ティーポットに入った
紅茶やコーヒーを届けることもありました。


都会の一等地で、いつもお店が空いているのに
高い材料を使って、優雅にお菓子を作っていられる
そんな不思議なお店でいられたのは、
利益をあげる必要のないお店だったから
なんだと思います。


*****


さて、紅茶入れの最初のステップは、
新鮮な空気たっぷりの水道水をやかんに入れて
沸かすこと。


お客さまがいらしたら、勢いよく水を足して
沸かし直します。


まず、紅茶入れ用のガラスのティーポットを
お湯で温めて、捨て、
茶葉をティースプーンで図って入れます。


フルリーフなら、大盛りで。
細かい茶葉は、控えめに。


ぐらぐらに沸いたお湯を、火傷しないように
気を付けながら、勢いよくティーポットに注ぎ
砂時計をひっくり返して3分間。


茶葉がジャンピングしているのを確認して、
泡が出て、茶葉が浮いて沈まなかったり、
すぐ沈んでしまったら、やり直し。


時間を3分、きっちり待って、
茶こしを通しながら、
お客様用の白いティーポットに注いでいきます。


フルリーフなら、ゆったり時間をかけて注ぎ、
最後に、一、二三、と、ゆるやかに大きく振って、
成分をしっかり出します。


細かい茶葉なら、速やかに注ぎ、
最後に、小さく、一、二と振って
苦み成分が出過ぎないように気を付けます。


お湯を注いで、そのままお出しするお店も
たくさんありますが、一番おいしい状態を
店員が作ってお出しする、それが
紅茶専門店ヒラソルのやり方。


*****


お客さまに、紅茶をお出しできるまで、
何回も何回も、サトルさんの指導のもとで、
紅茶入れの練習をしました。


茶葉が小さめのスタンダードなディンブラを
ティースプーンで量って、ティーポットに入れ、
お湯を注いだとたん、はーっと無言でため息をつく
サトルさん。


びくっとしながら、ガラスのティーポットを見ると
茶葉が全部浮いていたり、沈んでしまっていたり。


お湯が沸き足りないと、茶葉が浮いてしまいます。
沸かし過ぎると、空気が抜けて、
ジャンピングが起こらずに、茶葉が沈んでしまいます。


まもなく、お湯の湧くタイミングと
注ぎいれるタイミングは、掴めるようになりました。


ティーポットの中で、茶葉が上手に踊るようになったら
次は、注ぐときが肝心。


お客さま用のティーポットに注ぐスピード、
そして、最後の成分を出し切るリズムがとても大切。


入れた紅茶は、サトルさんに味見をして
いただくんですが、
口にする前から、
これは、ただの色つきお湯ですね、と
はっ、と鼻で笑う、サトルさん。


何度、これは、お湯ですね、とか
苦すぎます、とか、鼻で笑われたことでしょうか。


茶葉のムダです、と言われて、使った茶葉とお湯で
何度も注ぐ練習をしました。


サトルさんに、注いでるところを見せてください、
とお願いし、
何度も見ては、呼吸を合わせます。


大きい茶葉は、ゆったり注ぎ、一、二三。
小さい茶葉は、すーっと注ぎ、小さく、一、二。


おいしい成分は、すべて出し切り、
苦みの成分は、ガラスのティーポットに残します。


サトルさんの入れる紅茶は、いつでもおいしい。
いつでも酔う成分がしっかり出ていて、
香りが豊かに立って、それはそれは、おいしいんです。


私も、一口飲むだけで、微笑んでしまう
おいしい紅茶を入れられるようになりたい。


だから、何度、鼻で笑われても、背中でため息をつかれても
緊張しないように、
大きく呼吸して、何度も何度も紅茶を入れました。


帰りの地下鉄の中でも、あの言い方はないじゃない、と
悔しくて涙ぐみながら
心の中で、


大きい茶葉は、ゆったり注ぎ、一、二三。
小さい茶葉は、すーっと注ぎ、小さく、一、二。と。


サトルさんの紅茶をいれる姿を思い浮かべながら。


*****


ある日、サトルさんに、このタイミングだと
思った紅茶を入れ、味見してください、
とお願いしたところ。


味見の必要は、ありません。と。


思わず、どうして、と緊張する私。


でも、その後、ちゃんと紅茶を口にして、
はい、かこ、おいしいですよ、と笑いました。


それから私は、サトルさんに味見をしてもらうことなく
お客さまに、紅茶をお出しできるようになったんです。


次は、テイスティングの話です。


★スウェーデン ストックホルムの北欧紅茶ミニ缶5個セット 鮮やかなイエローの箱入り★

<<次の記事へ       前の記事へ>>